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「藤井聡太棋聖の目指す境地は」


みなさん、おはようございます。
エム・アイ・シー・コンサルティングの神宮です。


ここ数日広島は雨が落ち着いてきましたが、
その一方で気温が上昇してきました。
7月も半ばを過ぎましたが、僕の個人的な肌感覚で
今夏はまだ暑さが強くありません。
例年だと、朝から外に出ると刺すような光を感じ
夜はエアコンのタイマーも長めに設定しますが、
これまでのところ寝苦しい夜もなく、睡眠はよく取れています。


梅雨明けも近づいているのでしょうが、
今年は夏を謳歌することも制限されそうです。


また、東京を中心に新型コロナウィルスの感染者が増えています。
「Go to トラベル」を楽しみにして、ゴールデンウィークに
旅行できなかった分、この制度を利用して旅行を考えている方も
多いと思います。
政府の発表で、東京発着を対象外とすることで実施することになりましたが、
でも、不安感は拭えません。


「人が移動することで、経済が回る」
ということを改めて感じたコロナ禍でしたが、
でも、まだワクチンや治療薬が開発途上にある現段階では
人が動けば、感染が広がるのが現実です。
動きたいし、経済は活性化したいしと考えると
コロナが恨めしく感じます。


先行きに対する不安が解消されない中、
「やっぱりすごい17歳」に脚光が向けられています。
将棋の藤井聡太棋士が、8大タイトル戦のひとつ棋聖戦で勝利し
初タイトルを獲得しました。
この前まで藤井聡太君でしたが、いまやもう「棋聖」という称号が付き
年齢は関係なく日本を代表するトップ棋士になりました。
そして、何よりも17歳という年齢とはかけ離れたあの落ち着き感。
発するコメントは、とても高校生とは思えません。


連勝が止まった際のコメントでも
「まだ実力的に及びません。むしろこのあたりで『平均への回帰』が
起こるのではないかと」。
日経新聞に掲載されていたコラムのなかの記事ですが、
「平均への回帰」って、どういう意味?と思い調べてみたところ、
要は、1回目は偶然の結果もあり、2回目に行うと
その結果は1回目よりもより平均に近づくという統計学の概念だそうです。
つまり、藤井聡太棋聖は、連勝していたのはたまたまで、負けることが
むしろ自分の実力であるという、謙遜しているのです。


何ともすごい17歳です。
こんなコメントはできません。
自分の実績をその実力以上に見せる人が多いなかで、これはその域を経験した
人にしかたどり着かない境地でしょう。


人間には、「承認欲求」というものがあり、人に褒められたい、認められたいと
思うのは、人の自然な感情です。
自己肯定できない人は、他人に自分を肯定してほしいという欲求が強く働きます。
ときに、他人にはそれが鬱陶しく感じられますが、
要は、人間は弱い生き物であるということだと思います。
もちろん、承認欲求があることが悪いことではありません。
むしろ、どんな人にでもあります。
でも、本当に成熟した人というのは、人に言われてあるいは人に褒められるから
やるのではないということです。


日頃、仕事がら、多くの人に接していると
このあたりは非常に強く感じます。
そこに、ひとの「強さ」が出ます。
「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きる資格がない」
というのは、作家のレイモンド・チャンドラーの言葉ですが、
人生を重ねるごとに、この言葉の重みを感じます。


「強い」とはどういうこと?
「優しい」とはどういうこと?
俗にいう、「強さ」や「優しさ」ではなく、実に深い言葉です。


他人との関わり合いの中で、僕たちは生きています。
それが社会とつながっていることでもあります。
自分以外の他人がいることで、自分の存在を確認できるのは
やはり、人は一人では生きていけないということなんだろうと思います。
だから、どう生きるかですね。
難しいです。自分ではできないことばかりです。
「自分」が強く出てしまいます。
人格を磨くことを怠らないようにしていきます。


将棋も自分が強く出過ぎたら、勝負に勝てないのでしょうか。
技を磨くのはもちろんですが、藤井聡太棋聖は何を磨いているのでしょうか。


本日も最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。