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「稲盛和夫さん、死去」


おはようございます。
エム・アイ・シー・コンサルティングの神宮です。


9月に入りましたね。
残暑はまだ厳しいですが、少しずつ秋の気配を感じるようになりました。
ただ、週末から週明けにかけて台風11号が日本列島に接近するようです。
鹿児島出身の僕としては、この季節は次から次に襲来するので
比較的台風には慣れていました。
ただ広島に来て15年以上なり、広島は台風を含めて自然災害が少ない都市なので、
その免疫もいまでは薄れつつあります。
今回の11号は勢力も大きいようなので、みなさん用心されてください。


さて、先日、僕の鹿児島の大先輩、そして大学の大先輩である
稲盛和夫さん死去のニュースが報道されました。
90歳でした。
稲盛さんは、27歳の時に京セラを創業し、日本を代表するグローバル企業に
育てました。
また、52歳の時は、第二電電(現在のKDDI)を設立し、当時、日本の通信業界を
独占していた電電公社(現在のNTT)に果敢に挑み
その後、通信事業の自由化へとつながる道を作りました。
78歳の時には、破綻した日本航空(JAL)の再建にも尽力。


会社を創業し、一流企業に育てた経営者は、日本にもこれまでたくさんいました。
いまも、世界を相手に高業績を達成する経営者はいます。
しかし、稲盛さんはそうした経営者とはまったく違います。
稲盛さんには、思想がありました。哲学がありました。
「利他の心」が、その象徴であり、
常に、人として何が正しいかが判断軸にありました。


第二電電の創業、JALの再建に共通するのは、
自分より大きな存在に対して、ひるむことなく果敢に挑戦する姿です。
そして、それが国民にために、日本にためになるという信念がありました。
政治においても、日本には政権交代が必要であるという思いから
旧民主党を支援。
これも、自民党という一党支配に風穴をあけ、閉塞した社会からの脱皮が
日本の発展につながるという思いからでした。


「動機善なりや 私心なかりしか」


第二電電を創業する時に、何度も何度も自問自答されたそうです。
京セラとはまったく事業の違う通信事業に参入するにあたり、
それは本当に正しいことなのか。
自分がやろうとしていることは人のためを思ってやることのか、私利私欲でないのか、と。
非常に心に響く言葉です。


鹿児島の大先輩であり、尊敬する経営者であり、
著書は何冊も読み、また、人材育成においては稲盛さんの思想を活用しております。
本当の意味は、その神髄は、1回読んだだけでは習得することはできず
何度も読み返すことで稲盛さんの思想や哲学が少しずつ分かってきます。


中国でも追悼の声がSNS上で相次いでいるそうで、
世界的企業のファーウェイやアリババの創業者も稲盛さんに学んだと言われています。
稀有な創業者であり、哲学者を失うことは日本にとって大きな損失ですが、
その思いを引き継いでいくことが稲盛さんの願いであり
僕たちの使命であると思います。


母校の鹿児島大学には「稲盛会館」があります。
建築家、安藤忠雄さんの設計です。
残念ながら僕が卒業した後にできたものですが、
先日帰省した時に、その隣の道を車で走りながら、一度は中に入ってみたいなと
思ったところでした。
次、鹿児島に帰省した時には訪れてみたいと思います。


心からご冥福をお祈りいたします。


本日も最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。