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「国枝慎吾さんに国民栄誉賞」


おはようございます。
エム・アイ・シー・コンサルティングの神宮です。


3月に入りました。
まだ少し肌寒さが残りますが、
確実に春に向かっています。


さて、昨日、先日引退を表明した車いすテニスの国枝慎吾さんに
国民栄誉賞を授与することが決まりました。
国枝さんは、9歳の時に下半身が不自由になり、小学校6年生のときに
車いすテニスを始めました。


テニスの4大大会というものがあります。
全豪、全仏、全英、全米の大会ですが、この4大大会で健常者を含めて
最多の50度の優勝を達成しています。
これにオリンピックの金メダル獲得を含めて、「生涯グランドスラム」を
達成しました。
前人未到の記録を打ち立てました。


車いすテニスをスポーツとして認めてもらう。
これが、長年トップアスリートとして国枝さんがモチベーションとしてきたことです。
自分が勝利するだけでなく、パラスポーツの認知度を高め、共生社会をつくることが
勝利の先に常にありました。


成人の障害者で、週1回以上スポーツをする人は
2021年で31%もいるという統計があります。
数字の高さに驚きました。
この数字の高さには、国枝さんの貢献もあると思います。


引退の際の記者会見での国枝さんの清々しい表情が印象的で、
「十分やり切った」と話されていました。
選手としては世界ランキング1位のままでの引退であり、まだ現役として
やれるのではという惜しむ声もありますが、
おそらく、選手としてしてだけでなく、車いすテニスをスポーツとして
認知してもらうという自身の目的達成にもひとつ手ごたえを感じての
引退ではないかと思います。


いま、企業でもパーパスという言葉が非常に広がっています。
日本語に訳すと、存在意義、存在目的です。
何のために会社が存在するのか。
売上や利益を出すために存在するのではなく、会社には社会的価値の追求が
不可欠であるという考え方です。
売上や利益はあくまでも存在するための手段であり、目的ではありません。
そして、人にも存在意義があります。
国枝さんもそのことを強く意識されていたのではないかと思います。
人も生まれながらにして使命があり、その使命を全うするために生きている
と日頃から思っており、国枝さんの生き方にとても共感します。


そう考えると、亡くなった稲盛和夫さんがいつも話されていた
「利他」が出てきます。
パーパスや使命は、自分のことではなく、他の誰かのためというのが
根底にあるからです。
そして、「感謝」という気持ちも同様です。
感謝するとは、自分よりも相手が先にきます。
自分が、自分が、と人は考えがちですが、
それでは世の中はうまくいきません。
まずは、自分よりも相手と考え、行動できれば、もっといい社会になります。
自分自身に問い直しています。


国枝さんの歩みにはまだ続きがありそうです。
絶望の中から希望を見つけ、その道を邁進してきた人には
人を引き付ける魅力と強さを感じます。
国枝慎吾さん、国民栄誉賞授与、おめでとうございます。


本日も最後までお付き合いいただき
ありがとうございます。
良い週末をお過ごしください。