ブログ
- 「解体的出直し」
おはようございます。
エム・アイ・シー・コンサルティングの神宮です。
今朝は涼しい朝でした。
昼間はまだ残暑が厳しく、日差しは強いですが、
この数日、朝晩は息苦しさを感じません。
このまま徐々に秋に向かっていきますが、夏の疲れが季節の変わり目と
重なって出やすい時期なので、みなさん、休養をしっかりとりながら
後半に備えてください。
さて、アイドルタレントが多数所属するジャニーズ事務所が
記者会見を開き、亡くなったジャニー喜多川元社長による性加害を認めました。
同時に現社長は引責辞任し、新社長の少年隊の東山紀之氏が就任することも
発表されました。
間違いなく、日本の芸能界のトップに君臨した芸能事務所で
前代未聞の事件がおこりました。
国民的アイドルも多数輩出してきており、ファンにとってはショッキングな
事件であると思われます。
新社長の東山氏は、被害者に対し法を超えた補償を行うと発言し、自身は年内で
芸能活動を引退し、人生を賭けてこの問題に取り組むと決意を表明しました。
業績不振により窮地に追い込まれる会社は多くあります。
企業の倒産件数は昨年から増加傾向にあり、今後、さらに加速するとも言われています。
しかし、ジャニーズ事務所は、業績不振ではなく信頼失墜という
事業を行ううえで何よりも大切なものを失い、文字通り、一からの出直しと
なります。
イメージアップのために、ジャニーズ事務所所属のタレントをＣＭに起用
している企業は、契約解除への動きを進めています。
これは、事務所としては売上の減少につながります。
テレビ局の方針次第では、テレビ番組への起用も控えることが予想されます。
信頼を失い、業績的にも今後、厳しくなることが予想されます。
出直しにおいては、まずはガバナンスの構築・強化が挙げられます。
同族経営において、もっとも大きな弱点となるのがガバナンスです。
ビッグモーターもまったく根源は同じでしょう。
この数年、ジャニーズ事務所に所属するタレントの退会やグループの解散が
相次いでおり、何かがおかしいのではと思っていた人も少なくないでしょう。
企業も同じで、自由な社風というのはいまの時代に合っていますが、
ただそれは目指す方向性が共有されており、一定の規律が機能しているから
いいのであり、個々が自由勝手にやり無法地帯と化してしまっては
本末転倒です。
地位に関係なく善悪の判断ができ、自分の考えを発言することができる。
権力が支配するのではなく、オープンで透明で、自主自立でありながら
協働関係が構築されている。
これからの変化の速い時代に、そして身体的、精神的、社会的に満たされる幸福を
追求する現代に、こんな組織が求められています。
ジャニーズ事務所は、まさに解体的出直しとなります。
一度築いたものを解体し、また一から築き上げる。
事務所として犯罪を認めた以上、これからその影響はどんどん出てきます。
どこまで広がり、どこで留まるのか分かりませんが、
そこから新しい事務所構築に向けて、社長を中心に所属タレントが一丸となって
信頼回復、そして以前のようにファンに夢と希望を与える事務所へと
生まれ変わってほしいです。
さて、先週のブログで話したラグビーワールドカップの日本の初戦があすです。
4年前の再来を期待しています。
本日も最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。