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「人口減少時代をどう考えるか」


おはようございます。
エム・アイ・シー・コンサルティングの神宮です。


今日の広島はいい天気です。
空がすっかり晴れ渡っていて、気持ちのいい朝です。
今日から大学入試試験がはじまります。
いまは、「大学入学共通テスト」というらしく
僕らの時は「センター試験」で、その前は「共通一次試験」と
呼ばれていました。


能登半島地震で被災した人の中には、受験生も多くいたと思います。
今日受験する49万人の受験生と同じ条件で、挑むそうです。
2週間後に追試験を受けられる特別措置も取られているようですが、
心中は冷静ではないと思われます。
こんな状況で、今後の人生に関わる場面を迎えるのはとても気の毒ですが、
これまで積み重ねた成果を発揮されることを願っています。


さて、日本の人口がすでに減少傾向にあることは知っていると思いますが、
現在1億2300万人の人口が2100年には半減し6300万人になるという
推計が発表されました。
人口戦略会議が「人口ビジョン2100」として
人口減少化の日本の戦略をまとめました。
衝撃な数字でもありますが、おそらく多くの人が2100年という遠い未来に
自分には直接関係ないとあまり注目されないかもしれません。
少し遠すぎる未来のことですが、日本にとっては重要なテーマが
「少子化、人口減少」です。


人口戦略会議の提言として、有効的な少子化対策を取ることで
2100年の人口を8000万人台で維持することを目標に掲げています。
そのためには、出生率を1.8まで引き上げることが条件です。
2022年の合計特殊出生率は1.26で出生数は77万人でしたが、
2023年はさらに低下する見込みです。
これを1.8まで引き上げるというのは、非常に高いハードルですが、
人口戦略会議は若年者の所得向上により結婚と出産がしやすい環境をつくること、
企業の生産性を向上させる構造改革、
そして、外国人の永住・定住を促進する政策を具体策として掲げています。


興味深い提言ですが、
そもそもいまの人口を維持する必要があるのかという逆の発想をしてみました。
日本よりも人口が少ない国でも、豊かな国、活気のある国、
世界に影響を与える国はたくさんあります。
例えば、社会保障制度が分厚い北欧諸国の出生率はスウェーデンで1.53、
デンマーク1.55、フィンランド1.46です。
人口はそれぞれ1060万人、590万人、550万人です。
2100年の日本の推計人口6300万人は、現在のフランスとほぼ同じです。
世界の観光客数No1は、フランスです。
それだけ魅力的な国だということです。


また、一人当たりのGDP(国内総生産)のトップ・ルクセンブルクは
人口70万人、2位アイスランドは40万人、3位スイスが880万人です。
少し極端な例かもしれませんが、人口が少ないからといって
豊かさまで失うわけではないことは、これらの国が証明しています。


そう考えると、本当に追うべきは一人ひとりの精神的、物質的な豊かさでは
ないかと思います。
国の活力として、人口が不可欠であることは自明の理です。
しかし、かといって、人口を増やす、つまり亡くなる人を減らし、生まれる子を
増やす政策は、国が必ずしもコントロールできるわけではありません。
(誤解がないように付け加えると、
個人的に少子化対策は必要だと強く考えています。
これまでの国の無策ぶりには失望もしています。)


人生100年時代といわれるので、平均寿命は上がってくるでしょう。
ただ高齢化率も同時に上がってくると考えると、そもそも高齢者の定義も
変えていかなければいけないようにも思います。
65歳過ぎても、元気な人、現役で働いている人はたくさんいます。
100年の中で考えると、半分を少し過ぎたら高齢者となるのも違和感があります。
少子化については、子供を持ちたい人が将来への不安なく産み、育てられる環境づくりが
重要で、国もそこを目標にしていますが、成果はこれまでのところ乏しい状況です。


そう考えると、人口が少なくなっても希望を持てる人生、心も体も満たされる
ウェルビーイングの追求により、豊かな国をつくることは可能でないかと思います。
僕には子供はいませんが、家内と犬との生活は幸せを感じています。
仕事も楽しく、そして、仲間を始め人にも恵まれています。
ただ、このブログでも話していますが、昨年11月から犬の体調が崩れ
どんどん痩せて行っていることが最大の心配事ですが。


人口維持することは国力の維持につながるので、もちろん否定はしませんし、
むしろ賛同するところも多々ありますが、
それがすべてでもないように個人的に思います。
人口維持策と人口が減っても国民の豊かさを高める策と
両建てで考えられたらいいというのが僕の意見です。


本日も最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。
みなさん、よい週末を!